22 名前:癒されたい名無しさん[] 投稿日:2007/11/17(土) 01:59:44 ID:1xi2Q2fI
田舎の単線の電車に乗った時のこと。

2両しかない電車で、乗客は中学や高校の学生ばかりだった。
電車にのった瞬間、騒いだ声が聞こえてきた。
椅子に寝そべっている奴。
つり革にゴリラのようにぶら下がった奴。
ケンカ寸前のじゃれあいをしている奴。
ケバイ化粧をしている女の子。
床に座り込んでパンを食べてる奴…

みんなが大声で、話していて
音漏れのひどいヘッドホンからのシャカシャカ音が
そこらじゅうからしていた。
俺は、しばらくの辛抱 と思って端っこに立っていた。

その時、腰の曲がったおばあさんが入ってきた。

俺は、それ以降 起こったことが信じられなかった。
椅子に寝そべってた奴、ケンカ寸前のじゃれあいをしていた奴が
いっせいに椅子から立ち上がって、おばあさんに席を譲ろうとした。
それまでの喧騒がピタッと止まった。

おばあさんは、
「ありがとうさん」と言いながらチョコンと席に座った。
おばあさんの近くにいる学生は、小声で話し始めた。

尻が見えるほどズボンをズラした奴が、
「ちょっと!静かにせえや!」と友達に言っていた。

見た目はすごいけど、お年寄りをいたわる気持ちを持ってくれていて
すごく嬉しかった。