520 名前:戸碌斎[] 投稿日:2000/05/05(金) 11:17
近所の小さな神社にトタン葺きの小さな屋台。
そこで売っていたみたらし団子
まちまちの大きさのひらたい団子に、醤油味のタレ。
神社とつながってある神主さんの家の軒先に、
寄り掛かるように建っていた小さな屋台で、
一本二十円だか三十円だかで、雨の日も雪の日も売っていた。
近所の人は、何かあるとそこで団子を買っておやつにしていた。
子供もいず、どう見ても裕福とは言えない団子屋の老夫婦が
かわりばんこで屋台にたっているのを、近所の皆が支えているようだった。
いつも同じネズミ色の着物を着た無愛想な婆さんと、
これも殆ど言葉を発しないが酒ヤケの赤ら顔のにこやかな爺さん、
決まって子供には十円おまけしてくれた。
一本買っても十円引き。お使いで二十本買っても十円引き。
大学に入って町を離れ、数年してからふと気がつくと、
団子の屋台はなくなっていた。
屋台に車が突っ込んで婆さんが亡くなり、
気落ちして見る影もなく痩せ細った爺さんも
数カ月後、後を追うように病気で亡くなったそうだ。
それを聞いてちょっと泣いた。
屋台が無くなって間もなく、神主さんは家の改修をしたという。
屋台がある間は言い出せなかったんだそうだ。
あれから十数年。あの団子の味をもう一度味わいたくて、
みたらしと見れば飛びついて買って食べる。
でも、どれも甘ったるく、なんだか上品で、
あの神社の屋台の団子の味がした事はただの一度もない。
近所の小さな神社にトタン葺きの小さな屋台。
そこで売っていたみたらし団子
まちまちの大きさのひらたい団子に、醤油味のタレ。
神社とつながってある神主さんの家の軒先に、
寄り掛かるように建っていた小さな屋台で、
一本二十円だか三十円だかで、雨の日も雪の日も売っていた。
近所の人は、何かあるとそこで団子を買っておやつにしていた。
子供もいず、どう見ても裕福とは言えない団子屋の老夫婦が
かわりばんこで屋台にたっているのを、近所の皆が支えているようだった。
いつも同じネズミ色の着物を着た無愛想な婆さんと、
これも殆ど言葉を発しないが酒ヤケの赤ら顔のにこやかな爺さん、
決まって子供には十円おまけしてくれた。
一本買っても十円引き。お使いで二十本買っても十円引き。
大学に入って町を離れ、数年してからふと気がつくと、
団子の屋台はなくなっていた。
屋台に車が突っ込んで婆さんが亡くなり、
気落ちして見る影もなく痩せ細った爺さんも
数カ月後、後を追うように病気で亡くなったそうだ。
それを聞いてちょっと泣いた。
屋台が無くなって間もなく、神主さんは家の改修をしたという。
屋台がある間は言い出せなかったんだそうだ。
あれから十数年。あの団子の味をもう一度味わいたくて、
みたらしと見れば飛びついて買って食べる。
でも、どれも甘ったるく、なんだか上品で、
あの神社の屋台の団子の味がした事はただの一度もない。
途中まで近所のみたらしやの話かと思った。
神社境内にあって、近隣市町村の人みんな買いに来てたわ。
神社境内の整備を機に店を畳んだけど、その時点で90近かった。50とか100とか買ってく元子供達のせいで、辞めるに辞めれなかったらしい。
honwaka2ch
が
しました