206 名前:優しい名無しさん[mage] 投稿日:2009/05/16(土) 21:49:06 ID:vOw0OG0d
天国と地獄~ほんのちょとした違い~

ある男が神様に会った
日頃から気になっていたことを男は尋ねた
「神様、本当に天国はあるのですか? 
地獄なんて存在するのですか?」

神様は微笑んだ
「こちらについて来るがよい。地獄を見せよう」

最初に入った部屋が「地獄」だった
人間たちが料理の入った大きな鍋を囲んで座っていた
それはそれはおいしそうな料理だった
でも、全員がひどくおなかをすかせていた
なにやら生きる希望もすっかり失っているように見える

みな、スプーンを鍋に入れては料理を口に運ぼうとするのだが
スプーンの柄が長すぎて、料理は口に届かない
空腹で、目の前にはおいしそうな料理
しかし空腹を満たすことはできない
その苦しみたるや
まさに筆舌に尽くしたがたいもの

ひとびとの苦しみようはひどいものだった
男は暗然たる気持ちで部屋を出た


207 名前:優しい名無しさん[mage] 投稿日:2009/05/16(土) 21:50:02 ID:vOw0OG0d

「さて、今度は天国をみるがよい」
次の部屋が「天国」だった  

だが、部屋の様子は「地獄」となにも変わらない
人間たちが料理の入った大きな鍋を囲んで座っていた  
柄の長いスプーンもあった
違うのはそこにいる人間たちが満ち足りていること
お腹も充分に満たされ  
人々の顔は幸せに輝き・・・

男は神様に尋(き)いた
おなじ鍋 同じスプーン
なのに  なぜここにいる人たちはこんなに幸せで
さっきの人たちはあんなに惨めなのでしょう?
与えられた環境や 条件はまったくおなじだというのに・・・

神様は微笑んだ 
「とても簡単なことだ」
ここにいる者たちは  
互いに食べさせあうことを  学んだのだ
それだけの違いなのだ