996 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 07:43:37 ID:xR1GSymB
某大学の文学部にいた時の話。
とかく女子学生が多いが、質に差がありすぎ、真面目な人は本当に真面目なのだが、DQNはマジでDQNという感じ。
「文学部ならランク落とさずに来れたから」などという入学動機を、教授らがいる前でも平然と話すようなグループがいた。
3回生になった時、学科内でコンパの幹事(2人以上)を決めることになった。真面目な人は真面目な人でやりたがらないし、DQNはDQNで我関せずを決め込んでいる。
最も、俺もやりたくはなかった。年に最低でもコンパ3回+卒業時に式後の謝恩会、これを企画・運営・カンパ・教授への案内までやらなくてはいけない。
開始20分。議論は一向に煮詰まる気配がなく、なすりつけるかだんまりかに分かれた。
煮え切らねーな、と思っていると、真面目そうな何人かが時計を気にし始めた。約束かバイトか、何かがあるのだろう。
DQN団体は「急いでるんなら、アンタらがやればいい」みたいな視線を投げかけている。
そこで、学科に6人(その時は2人)しかいなかった男の内、俺じゃない方の男が動いた。
ガチムチよりはややピザ体型よりの男で、どう見てもさわやか文学青年には見えないヤツだったのだが、そいつはノートにあみだくじを書いたものを掲げて言った。
「とりあえずさ、片方は俺がやるから、もう片方アミダで決めようや。終わらんし」
そいつは「あん時は俺もバイトが控えてたからなー」とさらっと振り返ったが、とにもかくにもそれで決まった。
「もう片方」はDQNグループのリーダーになってしまい、最後まで散々文句を並べた挙げ句、「何であんなキモいヤツと幹事せなあかんの」と切れていた。
ただ、言われた当人は既にバイトに行ってしまっていて、後の祭りだった。


997 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 07:46:14 ID:xR1GSymB
最初の企画は新歓コンパ。基本的に幹事は企画立案側とカンパ・案内側に分かれることが通例になっていたが、カンパの方が遙かにキツイ。集まらなかったら自腹だ。
そこで彼は、DQNリーダーに
「カンパの方は俺やるし、企画立案お願いできるかな」
とかなり低姿勢で頼んだ。しかし、そこはDQN。
「私ら(何故か仲間も幹事役になっている)勝手にやらされただけやし、全部アンタがやれば。アンタが新歓やったら、次はこっちがやってもいいけど」と言い放つ。
一応筋は通っているのだが、一人で一つのコンパを全部やるというのは正直辛い。分担すれば楽やのにな、と思いつつ、彼等のやりとりを見ていた。
そのうち、新歓が例年よりも一ヶ月遅れた。彼はその間DQNの説得を試みていたらしいが、どうやら徒労に終わったようだ。ある日の研究室で、あろうことかDQN側から彼にこう言った。
「新歓出来んの? 企画とかできたら見てあげる。アンタはセンスもないやろうし」
下級生もいたその場は、俺も含めて周りは若干ドン引きだったのだが、彼は努めて平静な顔で鞄の中のファイルから一枚の紙を取り出す。
「とりあえずこんな感じで。会場はまあ、センスもない普通の居酒屋やけど、何かオシャレなパーティールーム貸し切れるみたいやし。カンパは今集めてる最中。あとは俺らの学年だけやけど」
と言った後、その場にいた同級生に向かって
「3回生の人たち、今集めてもええかな? 再来週16日の晩で、場所はいつもの辺りやけど。出席4000円、欠席1500円で。新入生分を飲まなあかんからちょっと多いけど、ごめんな。頼むわ。遅くなってごめん」
と周知した。彼は大きめに刷った紙(内容はDQNに渡した物と同じ)を、研究室の黒板に張り出した。
結構分かりやすく地図付きで案内が付されていて、まともな企画だった。
週4~5で塾講師をしながら、よくできたな、と感心する。DQNは絶句して、行き場を失っていた。


998 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 07:46:57 ID:xR1GSymB
そして迎えた新歓当日。DQNリーダーは、なんと司会をやるようなポジションに収まっていた。
功績にはしたいが、面倒くさいことはしない。
DQNにありがちなパターンだな、と半ば呆れていると、乾杯の前に彼がすっと席を立った。
全員の顔が見える場所に位置取った彼は、呆気にとられるDQNの横で深々と頭を下げた。
「幹事役の私の不届きのせいで、実施が遅くなって本当にすいませんでした。でも、ここにいる他の幹事の人たちが手伝ってくれたんで、何とかできることになりました。
私はしゃべりも上手くないんで、司会はこっちがやってくれることになりました。本当に申し訳ありませんでした」
最後にもう一度頭を下げ、何食わぬ顔で席に戻る彼。
研究室でのやり取りや、それ以前のDQNのデカイ態度を知っている層からの失笑の中、蚊の鳴くような声でDQNが乾杯の音頭を取った。
聞いたところによると、彼は3回生以外のカンパを集める際、方々で謝り倒していたらしい。
院生の部屋では「遅い」とつるし上げを食う中、土下座まで敢行したそうだ。
「大変やったなあ」
と声をかけると、平然とした顔で
「いやー、俺に任せるって言ってくれたのに、遅くなったんは俺の責任やし。迷惑かけてごめんな」
と目の前の料理を周りによそってあげていた。ピザがさわやかな文学青年に見えた。






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