781 名前:名無しさん@おーぷん[sage] 投稿日:19/10/19(土)22:10:03 ID:xY.6i.L6
昔、両親と俺(当時小2)とで温泉旅行に行ったとき
チェックインしてすぐに温泉に入ったんだが、ごはんを食べてしばらくして
もう一度父と一緒に温泉に行き、母は部屋に残った。
そして温泉に浸かって部屋に戻った時に、その間に母が遭遇したと言う不思議な出来事。
母に聞いたことを覚えている限り正確に書く。

布団はもう敷いてあって、横になってテレビを見ていて眠くなってウトウトしていたら
後に気配を感じてもう戻ってきたのかな?と思い、振り向いたら知らない男の子が立ってた。
びっくりしたけど、どこかの子が部屋を間違えて入った来たんだろうと思って
「ぼく、部屋間違えたの?」って聞いたら「早く帰んなきゃいけないの」って小さな声で言う。
これはフロントにでも部屋に連れて行ってもらおうと思い
羽織を取ろうと一瞬男の子から目を逸らし「じゃあおばちゃんと一緒に・・・」と言いながら
再び男の子の方に向いたら居なかった。
文字通り煙のように消えてしまった。
あんな一瞬で部屋を出ていくなんて不可能だし、一切音がしなかった。

と言うことがあったらしい。
しかし母は何故か恐怖心が湧いてこなかったらしいんだ。不思議なぐらいに。
ただ(なんか見ちゃったかも・・・)って感じしかなかったと。

その日の夜中、父の携帯に電話が入って祖父が倒れて危ないかもしれないって。
それで旅館にタクシー呼んでもらって帰宅した。
すごいお金かかったらしいけどとにかく急いで帰った。
が幸いなことに祖父はどうにか命は助かった。今も元気に惚けてる。
衝撃的だったのはこの後で、もともと予定していた2泊3日の旅のスケジュールをこなしていたら
東日本大震災に巻き込まれていた。
更に衝撃的だったのは、実は俺の兄になるはずだった死産になった子がいたそうだ。
母が言うには、あの時の子供がその子のような気がして仕方ないんだって。
「早く帰らなきゃいけない」は、大変なことが起きるから早く帰れって事だったんじゃないかと。
だから全然怖いと思わなかったんだって。

もしかしたら母は本当に眠ってしまってて夢を見たのかも知れないし、
祖父は単に運よく助かっただけなのかも知れないし、
津波を免れたのも、実際多数の亡くなった人がいるのに幸運と言う言葉を使うのは違うのかも知れないが
やはりそこは運だったのかも知れない。
すべてが偶然揃ったってことなのかも知れないが、少なくとも両親と俺は
生まれるはずだった兄が助けてくれたんだと思ってる。






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