650 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・[] 投稿日:2001/04/07(土) 23:51
訳あって、祖父母が住んでいた家を売らなきゃいけなくなった。
祖父が3年前亡くなって、祖母の治療費がかさんで……。
どうしようもなくなった。嫌だけど仕方ない。

取り壊しの前の日、不動産屋にお願いして、
もう一度だけカギを借りて、
その家に最後のお別れに行った。
家財道具も何も残っていない、がらんとした部屋を見て、
祖父の愛した書斎からの風景を目に焼き付けて、
玄関を出ようとしたら、ぱさ、と背中に何かが当たった。
1枚の茶色く変色した写真だった。

この家を建てたときに、
祖父母と親戚一堂みんなで撮った写真らしい。
ヘンだ。家中みんな、何もかも片付けて、
もうどこにも何も残ってなかったはずなのに……。
いったいどこから出てきたんだろう。
それも、今、この時に見つかるなんて。

赤ん坊の頃の僕が写っている、古い写真。
みんな笑ってる。
この家のことを忘れるなよ、と、
祖父に言われているようだった。
涙が止まらなかった。

https://piza.5ch.net/test/read.cgi/occult/981981363/