820 名前:大人の名無しさん[] 投稿日:03/01/21(火) 20:52 ID:A1mrVMWZ [1/7]
先日、彼とお別れしにいってきました。

私は、人見知りが激しい女でした。
一昨年、高校生だった私はついにクラス替えで多かった友達とも全部別れてしまい
ひとり孤立した状態で日々過ごしていました。
気付けばたびたび休む日々。
家では勉強とネット。夜に土手に出かけ星を眺めているだけ。
そんなある日、チャットでひとりの人にあいました。
数週間、性格にひかれて話しているウチにけっこう家が近い事が分かり
その人がヒントを出して、謎解きの末に答えが分かり
どうせ平日だからいないだろう。と見に行ってしまいました。
その人のマンションについたものの、雨が降ってきて傘を持っていなかった私は
もういいだろう、帰ろう。と曇り空を見上げた時、不意に後ろから肩を叩かれました
振り向くと、まだ若い男の人が立っていて驚いた顔で「Aちゃん?」と聞いてきました。
私も大変驚いていて頷くと「そうだとおもった」と微笑まれて
「雨宿りしていきなよ」とその人の部屋に上がってしまいました。
それから、学校の事、これからの事、最近なにやってる?とか色々話してました。
久しぶりに友達以外と笑ったなーと感心していると鍵を渡されて一言。
「また、なんかあったらおいで」と言われてしまいました。



821 名前:つづき[] 投稿日:03/01/21(火) 20:53 ID:A1mrVMWZ [2/7]
それから、夏休みの間、ずっと通って掃除、洗濯、料理等いろいろしてました。
時々いっしょに昼寝したり、ゲームしたり、宿題見てもらったり。
冗談で「お嫁に来て」とか言われて「アホか」なんて言ったり返したり。
分かったことは、その人が大学生で結構裕福な家庭の人。それだけだった。
名前も、HNで呼び合ってたし、別になんとも思わなかった。

夏も終わり、秋の始まり頃「付き合って欲しい」と言われ
断る理由も無いし、好きだったから「うん」と顔を真っ赤にして頷いてました。
その人はでも、体を求めてくる事なんてなかった。
頭を撫でてきたり、抱きしめられたり、軽くキスされたけど、それ以外なにもされなかった。
俗にいうプラトニックという感じのものだった。
体上の関係ならいつでも切れそうな関係だった。
‥‥‥不安だった。


822 名前:つづき2[] 投稿日:03/01/21(火) 20:56 ID:A1mrVMWZ [3/7]
秋と冬の境目に、彼が親族との問題で10月後半頃アメリカへ渡った。
帰ってくるのは11月後半。その頃、私はテスト前で会えなかった。
次ぎに会えたのはクリスマスの一週間前。
久しぶりに会った彼は少し痩せていて「大丈夫?」と聞くと
何処か無理してそうな顔で「うん」と笑ってくれました。
無理に詮索しあわないのが私達の関係だったのでそれ以上聞きませんでした。
「クリスマス、何がいい?」と聞かれ「欲しいってものはないなぁ‥」と言うと
「じゃあ、決めちゃっていい?」といわれたので「いいよー」と軽く返事を返してました。

クリスマス、夜、密かに家を抜け出して会いにいきました。
彼は、子供用シャンパンのようなものを用意していて
それを飲んで少し軽食をとって楽しんでいたら、四角い箱を取り出して一言。

「結婚してください」

酔っぱらってるのか、この男は。などと思いたかった。
だけど、目が真剣そのもので、どう返答しようかと悩んでいると
シンプルだけど、綺麗な指輪を取り出して指に嵌めようとしてくれました。


サイズが違う‥‥。
「サイズ違うよ」というと「んじゃ、こんどまた買ってくる」といい
気付くと床に押し倒されていてとっさに護身術で躱すと
思わず切れてしまった私は「あほか!!」と思いっきり指輪を外へ投げ
そのまま部屋を飛び出して帰ってしまいました。

それから、年があけるまで会う事はありませんでした。


823 名前:つづき3[] 投稿日:03/01/21(火) 20:57 ID:A1mrVMWZ [4/7]
正月も過ぎてそろそろなんか連絡した方がいいと思った私は
彼の携帯にメールを出してみました。が、返事が無いのです。
電話もしてみたのですが出ず、2日待ってみて、彼の家に行きました。
彼はいませんでした。ふと、靴箱の上に指輪とメモが。

「Aちゃんへ、1/5○○病院に入院します。
 多分、これでお別れだと思います。
 この間は、最低の事してごめん。
 ‥‥‥楽しかった。ありがとう。本当にありがとう。
 ○より」

思わず指輪とメモをポッケに突っ込むと、その病院へ走って行ってました。
受付で部屋番号を聞き、個室の病室にいくと彼は寝ていました。
隣には結構歳のおばさんがいて、こちらを見ると驚いた顔で
「もしかして、Aちゃん?」と聞いてきたので頷くと
「きてくれてありがとうね」といわれ手招きされて彼の顔を覗きました。
酷くやつれた、血色の無い、表情から見て死ぬ事を覚悟したの人の顔でした。
彼は薄く目を開くと「Aちゃん‥」と掠れた声で呼んでくれました。
おばさんが居なくなり
彼の手を握って「ごめん、ごめんなさい」と何度も謝りました。
彼は私の頭を何度も何度も撫でてくれて
首を振っては「来てくれただけで、うれしいよ」と言ってくれました。


824 名前:つづき4[] 投稿日:03/01/21(火) 20:59 ID:A1mrVMWZ [5/7]
それから、暫くいつものようにじゃれあって、
面会時間が終わり、病室を嫌々出る事にしました。
「また明日ね」というと彼はいきなりキスをしてきて

「また、いつか、ね?」と言いました。
それが、お別れに聞こえてきてならないで、
キスをし返すと涙を堪えながら部屋をでました。
トイレで泣いて、急に看護婦さんの慌ただしい声が聞こえてきて見ると
彼の病室に看護婦さんと医者が走ってはいっていくのが見えました。
数分後、彼の病室から医者も看護婦も出て行って
入ってみるとぼんやりとしたなんとも言えない顔でおばさんが彼を見てました。
私は彼を見ました。

彼は、最初に会った頃のように微笑んで眠ってました。
ずっと、眠ってました。

葬式、母に事情を説明し快く承諾してくれたので無事に出る事ができました。
彼は痩せ細っていて見る度に私は泣いていました。
いつもみたいに頭を撫でて欲しかった。キスして欲しかった。
笑って、すぐそこにいて欲しかった。


825 名前:おしまい。[sage] 投稿日:03/01/21(火) 21:10 ID:A1mrVMWZ [6/7]
葬式の前に、彼がくれた指輪、はめてみたらぴったりだった。
わざわざ買ってきてくれたらしい。
彼はもともと持病持ちで体も弱く、肺と胃腸などがもうダメだったんだって。

今、どこにいるかわからないけど
あなたが教えてくれた事、してくれたこと、全部私の中に残ってます。
好きでした。

あなたが私の側から消えて一年たった今日、やっと言えた。

連続投稿スマソ。
愚痴のようでスマソ。

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