83 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:04/04/05 14:19 ID:emF2EfPx
小学校3年生の時に父方の祖母と同居するために転校した。
それからずっとそこに住んでいたんだけど、転校する前の場所が大好きだった
私はずっとそこを忘れられなかった。

家の脇に流れる大きな川。
学校へ向かうまっすぐな道の突き当たりに大きくそびえ立つ神社。
境内の前の広場はとても広くて、よく鬼ごっこをして遊んだ。
神社の脇の細くて急な坂道には見事な木が影を落とし、そこを通るのは毎回勇気が要った。

あれから20年経って、先日その場所へ行くことにした。
駅からの道はいろいろと変わってしまったけど、その場所は変わってなかった。
けど。

家の脇に流れる川は幅1.5mほどの小さな川だった。
神社は小さく、境内は驚くほどせまかった。
細くて急な坂道は車も通れないほどの狭さで、怖さの象徴だった大きな木は
手が届く高さに枝を張り出していた。

何も変わっていないのに、全てが変わってしまった。
懐かしいのに、取り残されてしまったような思い出の場所が切なくて、帰ってからボロボロ泣いた。





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