676 :おさかなくわえた名無しさん :2006/05/10(水) 07:57:54 ID:+u0eKYAX
外泊の予定がある日は、猫を相手に家を出る前に死亡フラグを立てる。
玄関のドアを見つめたまま、背後の猫に思い詰めた演技をしつつ語り掛ける。
「…なぁ、猫。俺さ…」
しばし沈黙。
「…やっぱりやめだ。続きはこの戦いが終わった後に話すよ」
「必ず生きて帰ってくるから…待っててくれ」
ここでふと思い出したようにご飯の皿を取り出す。
「これ、預かっててくれないか」
夜と明日の朝の分なのに、その場で食べようとする猫を押さえつつ、
「そんな顔するなって。俺は必ず戻ってくる。約束だ」
前足を持ってお皿を握らせる。猫は迷惑そうな顔をする。
「それじゃあ、もう行くよ」
最後の別れを言い、振り返ると大抵猫はどっか行ってる。

次の日、家に着くと今度は軍からの使者になりきる。
「○○氏はわが祖国と仲間のために勇敢に戦いました。
我々は彼のような素晴らしい方を失ったことを(ry」
猫は無関心だ。
仕方がないので奴を抱き上げ、悲しみにむせび泣く彼女役も私がやる。
そして空になったお皿を握らせて空を見上げたあたりで飽きる。
その後はお疲れ様ーとかいってクランクアップした俳優のような雰囲気になりつつ猫と戯れる。
多分、猫はつまんないだろうな。ごめん猫。
実は私もあんまり面白いとは思わない。ほんとごめん猫。





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