664 名前:大人の名無しさん[] 投稿日:02/12/11(水) 23:55 ID:B24CStqb [1/3]
別に鳴咽って訳では無いのですが、私の猫話を書いてみようと思います。
何となく書いてみようと思っただけですので、鳴咽ネタを期待している方は
読み飛ばして下さい。


私が中学の時でした。当時、荒れていた私を和らげようと、母親が猫を貰ってきました。
雑種だが真っ白な小猫で、青い目と長い尻尾が奇麗な猫でした。
家族はミーと名前を付けたのですが、何の芸の無い山田太郎みたいな名前も何ですので、
私だけはその猫をアホと呼んでいました。
アホッ!と呼ぶと、ニャーと泣くので、本人もその名前をいたく気に入っていたのでしょう。

それから毎日、アホを見つけては遊んでいました。
髭を切ってみたり、眉毛を書いてみたり、ヘルメットに入れてグルグル回したり、
猫にしてみれば、さぞかし迷惑な毎日だったでしょう。
でも、寝る時はいつも私の布団に入ってきました。





665 名前:大人の名無しさん[] 投稿日:02/12/11(水) 23:55 ID:B24CStqb [2/3]
私が高校の時でした。家に帰るとアホがものすごい勢いでエサを食べています。
いつもはポソポソと食べるだけなので、珍しい事もあるものだ。と思いよく見ると、
体の色が違います。どうみても、アホではありません。
周りを見渡すと、柱の影でその猫の様子をジッと見ているアホが居ました。
アホに「何してんの?」と聞くと、私の後ろに回り、その猫に向かって「フーッ」。
ひたすら根性のない猫でした。

それから更に年月は経ち、私が29歳。結婚をし、実家から100mの所に
家を購入しました。
実家にはあまり戻らなくなったのですが、週に1,2度私の家の門柱にアホが
昼寝をしているのです。犬じゃあるまいし、何故ここが判ったのか。謎でした。
「アホッ!」っと声をかけると、玄関に入ってきます。
もうこの頃になると、アホも結構な年でした。
フラフラとしながらも、私の家に来るのです。
来ても何をするでもなく、部屋に上がると10分もしないうちに実家へと帰ります。


666 名前:大人の名無しさん[] 投稿日:02/12/11(水) 23:56 ID:B24CStqb [3/3]
この辺になると、毎年、今年は持たないのでは無いか。と家族で話し合ったものです。
食はどんどん細くなるし、大半は寝ているし。
好物のシーチキンもチロッと油を舐めるだけで終わってしまいます。
そう言いながらもそれから更に3年が経過しました。
さすがにこれだけ長生きすると、近所からはバケ猫じゃないのか。等と言われ
私たちも、そう思ったりしました。

私が33歳の冬。18年生きたアホはあっさりと死んでしまいました。
猫は死ぬ姿を見せないといいますが、実家のいつものポジションで横たわったまま
死んでしまいました。
最後を看取ったのは妹でした。死にそうなのは判ったので、泣きながら最後のブラッシング
をしてあげた所、フギャ!と怒りながら蹴ってきたそうです。
その直後に死んでしまいました。
「むっちゃ後味わるい!」妹は今でも言います。ごもっともです。

その年の夏、私たち夫婦には子供が産まれました。
その子の名前はアホと言います。


な訳ないですね。


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