98 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 16:04:30 ID:mZQ7HeFe0
ステンレス製の扉を無造作に開けると、目の前にはカレーという大海に投げ出され、海上をぷかぷかと漂うまぐろの刺身の姿が見えた。
事故の原因を探ってみると、カレー海とまぐろ生息地とを隔てるバラン堤防の決壊だと判明した。
まぐろの死は明らかだった。この汚染されたカレーの海で生きていけるのは、知る限り福神漬けやトンカツぐらいだ。
そもそも、この危険な海域近くでまぐろが生息してるのがおかしい。本来まぐろとはソイソース海域に生息する生き物なのだ。
決壊したバランにしても堤防の役目をまるで果たしておらず、決壊するのを前提に建てられたとしか思えなかった。
数々の疑念を抱きながらも、この惨状をどうするか考えていた。
投棄処理?いや、それは俺の正義に反する行為だ。それに級友達の目もある。
そうだ、友人に処理を手伝って・・・・・向かい合わせに座った友人は、この惨状に気づいてるはずなのに目線をあわせようとしない。
おまけに話かけんなオーラを発してる。助太刀は期待できそうにない。
一人で戦うしかないのか・・・・・俺は覚悟を決めた。





99 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 16:05:34 ID:mZQ7HeFe0 [2/2]
改めて観察してみると、見た目こそ酷いがそんなに悲観するものでもないと思えてきた。
カレー海に浮かぶまぐろに、後で気がついた玉子焼き、ウインナー。
直感でわかった。強敵はまぐろだけだ。つまり、こいつを取り除けば戦局は一気に有利へと進む。
ここまで考えると途端に気分が楽になった。なんか開放された気分だ。妙な高揚感さえ覚える。
この黄褐色の海の底には、きっと素晴らしい世界が広がってるに違いない!そう信じて疑わなかった。
俺は目標をまぐろだけに定め、先割れスプーンを勢いよく突き刺した。
「gにゃ*#;うぇ!」スプーンの先に伝わる気持ちの悪い感触に一瞬負けそうになる。
だが、気を取り直し勢いのまま口内へ運ぶ。ここまできたらほぼ勝利は確定だ!

・・・・・少しの間があった

体内に押し寄せる波。最初は弱く、だが徐々に力を増してくる波。
アタタカイ・・・・・
込み上げてくる。
これは勝利の咆哮なのか?
俺は勢いよく雄叫びをあげた。
俺の戦いに気づいた級友達が何かを叫んでいる。
「リバース!」
「うっぇええええええ!!
「リバース!!」
「いやあああああああ!!!」
「リバース!!!」

怒号飛び交う中、俺は後々まで語られる勇者になった・・・・・


100 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/03/20(土) 16:14:46 ID:DfvL2NWN0
無茶しやがって・…