721 名前:大人の名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/19(土) 04:27:41 ID:+BGBmjFk
ばあちゃんが死んで、初めてのお盆を迎えた。
坊さんのお経が終わった後、俺は兄貴と一緒に伯父に呼ばれた。
伯父は「形見の品をと思ったが、何を残すか聞き忘れた」と言い、代わりにと封筒を渡した。
中には現金と、伯父の手紙が入っていた。
そこには、
「おばあちゃんが教師になりたかったことを知っていますか」
と書かれていた。
俺は大学を出た後、どうしても教師になりたくて、大学に再入学しようと考えた。
だが俺には自力で行けるほどの貯金は無く、両親に頭を下げるしかなかった。
この話を聞いて、一も二もなく金を出してくれたのは、実はばあちゃんだったと知った。
脳梗塞で倒れ、最後は意識障害で俺が誰かもわからなくなっていたばあちゃん。
そんなばあちゃんを見るのが辛くて、最後の方はお見舞いにも行かなかった。
ばあちゃん、出来の悪い孫でごめん。
不孝者でごめん。
ばあちゃんが生きてるうちに、教師になれなくてごめん。
倍率の厳しい教員採用試験の一次試験、受かったよ。
来週の二次試験も、必ず通ってみせるから。
じいちゃんとばあちゃんの形見の金でスーツ新調して、必ず4月から教壇に立つよ。
ばあちゃんの分まで、立派な先生になるよ。
ばあちゃん、ありがとう。
これを食べれば医者はいらない
ばあちゃんが死んで、初めてのお盆を迎えた。
坊さんのお経が終わった後、俺は兄貴と一緒に伯父に呼ばれた。
伯父は「形見の品をと思ったが、何を残すか聞き忘れた」と言い、代わりにと封筒を渡した。
中には現金と、伯父の手紙が入っていた。
そこには、
「おばあちゃんが教師になりたかったことを知っていますか」
と書かれていた。
俺は大学を出た後、どうしても教師になりたくて、大学に再入学しようと考えた。
だが俺には自力で行けるほどの貯金は無く、両親に頭を下げるしかなかった。
この話を聞いて、一も二もなく金を出してくれたのは、実はばあちゃんだったと知った。
脳梗塞で倒れ、最後は意識障害で俺が誰かもわからなくなっていたばあちゃん。
そんなばあちゃんを見るのが辛くて、最後の方はお見舞いにも行かなかった。
ばあちゃん、出来の悪い孫でごめん。
不孝者でごめん。
ばあちゃんが生きてるうちに、教師になれなくてごめん。
倍率の厳しい教員採用試験の一次試験、受かったよ。
来週の二次試験も、必ず通ってみせるから。
じいちゃんとばあちゃんの形見の金でスーツ新調して、必ず4月から教壇に立つよ。
ばあちゃんの分まで、立派な先生になるよ。
ばあちゃん、ありがとう。
これを食べれば医者はいらない