566 名前:大人になった名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/16(水) 20:13:10
チラシ裏すまん。

こないだ亡くなったばあさんの遺品整理をしていたら、ばあさんが生前毎日
つけていた日記(の保管分)がでてきた。
家族でパラパラめくって、こんなことまで書いてる~なんて笑っていた。

内容はほとんど仕事(農作業)のことだったけど、そのほかの内容を読んで
ばあさんの苦悩と忍耐にだんだん切なくなってきた。



仕事(農作業)のこと、爺さんに暴力を振るわれ泣いたこと、
親父の独身時代とお袋との出会い、俺が生まれたときや、闘病生活のこと。
150㎝の小柄な婆さんに、爺さんの平手打ちが常だったらしい。親父は子供の頃から
それを目の当りにしている。俺は実際には見たこと無かったけど。
結婚後、半世紀近く夫の暴力に耐え(←親父談、止めにはいると逆上してさらに婆さんに当たるらしい)、
昼も夜もくたくたになるまで働いた母親だったそうな。


去年婆さんが倒れ、入院→手術となったとき、癌の大元は切除したものの、
すでに全身に転移で手遅れだったらしい。
盆前、朝早くにお袋から「婆さんにまだ意識があるうちに会ってくれ」と言われ
仕事を欠勤し急遽帰省した。

病室の婆さんを見たとき、酸素吸入器をつけてやっと生きている状態だった。
ベッド横に附けられた採尿バッグの中は紫色の尿が入っていた。
足や手は冷たく赤黒い、聞けばもう血液が通ってないとのこと。
蚊が鳴くよりもかすかな声だったけど、そんな状態になりながらも「ありがとうな」
と俺に言ってくれた。

「ばあちゃんの顔見に来ただけじゃん……」

婆さんの手を握り、人目も憚らず23にもなる俺はボロボロ泣いた。
仕事が忙しいのもあり、その夜の新幹線でトンボ帰りをしたが、その途中で
婆さんが息を引きとったと連絡が入った。

長崎に住む叔父(親父の弟)も俺と入れ違いに夜、婆さんの顔を見に帰省して
その15分程後に亡くなったらしい。

体中の痛みと爺さんから解放されたんだな、よかったな婆さん。
あの世でいい人見つけて幸せになってください。
俺、また実家に帰ったときに近況報告するから。本当にお疲れ様でした。


おばあちゃんの歌日記


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