468 名前:大人になった名無しさん[] 投稿日:2006/01/14(土) 01:09:26
三年前の年の瀬、市内の総合病院の四人部屋で父親の介添えをしておりました。
父親は大腸がんの末期で麻薬系の鎮痛薬の影響で意識朦朧、夜になると徘徊を
くりかえし、完全看護のはずが、添い寝を病院から依頼され徹夜がつずいてい
ました。そんな中ある晩父親がまた夜中起き上がり徘徊をしようとし、それを
抑えようとして、父親を羽交い絞めするような状況になりました。たのむ、い
い加減に静かに寝てくれよ。心のなかでさけんでいました。



同室で不機嫌そうな寝返りをうつ他の入院患者、何度もナースコールで呼び出
した看護婦、彼ら他人の目を気にしての所以です。
何度目かの押し問答のあと父親が突然、たのむよ、たのむよと二回私に叫びま
した。私にはいまだに父がなにを頼んだのか理解できません。それが私が聞い
た父の意味のある最期の言葉でした。

469 名前:大人になった名無しさん[] 投稿日:2006/01/14(土) 01:37:46
その晩の後、父は急におとなしくなり、呼吸も浅く、ほとんど半覚醒
の状態になり、付き添いもかなり楽になりました。ただし癌の進行に
伴い、腸閉塞が進み、腸液?の逆流が起こり口内に吐しゃ物がたまり
、自分が様子を見ながら、口内の吸引を定期的に看護婦さんにお願い
しておりました。
ちょうど大晦日の深夜、テレビからは紅白、行く年来る年と番組が
流れつずけていました。そのころには個室に移っており、なにかやた
らと時間がゆっくり静かに流れていくようで、現実感がまったく無か
ったのをおぼえています。
何度かの吸引を依頼したあと少しうたた寝をしたようです。突然の
うめき声で目を覚ましてはじめて自分が寝ていたのに気がつきました。
一瞬で何が起こったかわかりました。
ベッドの上には吐しゃ物を喉につまらせ窒息した父親がよこたわって
いました。


470 名前:大人になった名無しさん[] 投稿日:2006/01/14(土) 02:07:57
父の目は遠くを静かに見つめたままでした。とても穏やかな眼差しで
した。それからは全て機械的にてきぱきと作業は進みました。家族や
親族に連絡をとり、医師が死亡診断を行い。死亡時刻の確認がおこな
われました。朝の四時でした。ばたばたと駆けつけてきた母、妻、姉
叔父叔母。みなが泣いていました。泣いて父を送っていた。
そんな中、私は涙が湧いてきませんでした。ただ呆然として、やまし
さ、恐怖にとりつかれて泣くことができませんでした。
喉を詰まらせ窒息し、意識が薄れつつある父親。その横で異変に気が
つかず寝ている息子。自分が愛して育てたはずの息子が、死につつあ
る自分に手を差し伸べようともしない。父の無念さを思うと最後の別
れをすることも、まして父のために涙を流すこともできませんでした

三年たってますますあの時の情景が鮮明になり、頭から離れません。
父の苦しげな、一瞬のうめき声が耳に残ります。
おりにつけ、頭のなかでオヤジごめん、オヤジごめん、このリフ
レインが続くばかりです。一人になるとあの時出てこなかった涙が
今になってやたらと出てきます。



473 名前:大人になった名無しさん[] 投稿日:2006/01/16(月) 11:11:35
看病に疲れうたた寝をしている息子をどうして恨んだりできようか。
息子よ、ありがとう。あとをよろしく頼む。
今は何一つ苦しいこともないが、ただひとつ、お前が自分を責め続けていることだけがつらい。
ようやく苦痛から開放されたのだよ。
お前が気づこうが気づくまいが、遅かれ早かれ父は逝ったのだ。
息子よ、わが身を責めるな。
前を向け。


父君の代わりに言わせてもらった。


父からの伝言


セピアな思い出∫泣ける話

  1. クラスの可愛い子のスク水の臭い嗅いだ結果。。。
  2. 庭に水撒きをしてたらTシャツ&ショーパンの若い娘が通りかかったので・・・
  3. 看護士の女性陣と合コンやった結果を報告するッ!!
  4. 東北(新潟、青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島)に行って驚いたこと
  5. よく行く映画館のフードコートにいるいかにも ホームレスみたいな人にはお金あげてる