324 名前:大人になった名無しさん[] 投稿日:2006/01/28(土) 15:15:21
>>323、おまいが羨ましいぜ。俺の駄文を読んでくれ。理由が分かるから。
長文だから、読みたくない人は流してくれな。

 俺には同い年の幼馴染の娘がいた。俺と近所に住んでいたその子の親同士
が仲良く、俺の兄貴とその子の兄も同い年だったこともあって一緒によく
遊んだ。



 親も兄も仲がいいということは、当然その子とは物心がつく前からの付き
合いで、近所の公園に行くときも、お互いの母が生協のトラックを待ってい
るときも、どこにいくときも一緒だった。ままごとをすれば親父を見て亭
主関白の俺にその娘は優しくしてくれ、俺はいつも彼女の前に立って、危険
があったら守る、なんてガキなりに男気をかざしていた。近所に他に同学年
の子供が偶然おらず、自然と俺は彼女のことを好きになっていたように思う。

 幼稚園に入る前だから、4歳くらいの時だろうか。彼女に、親が転勤す
るからもう会えない、というようなことを言われた。恐らく、人生の中で
も初めての大切な人との別離であり、本当にショックだったのだろう。衝
撃から脳が精神を守ったのか、今も当時の記憶が曖昧だが、俺は、幼いな
がらも一生一緒にいると信じていた相手に裏切られたことに逆上し、怒っ
て八つ当たりし、その日から避けるようになった。

今思えば、彼女だって別れたくて別れるわけでもないのに、信じていた俺
にまで嫌われ、相当に悲しかったはずだ。それなのに、俺に嘘つきといわ
れて責められ、本当に悪かったと思う。


325 名前:324[sage] 投稿日:2006/01/28(土) 15:17:28
 転勤の話を知ってからは、ずっと彼女を避けるかいじめるように
なったが、最後にもう一度だけ、俺は彼女と遊んだ。確か、俺の家
で彼女と遊べる最後の日だったと思う。その日俺は、親にウチで遊
べる最後の日なんだから、男の子なら優しくしてあげなさい、とい
われたように思う。ガキの俺は男なら、という言葉に反応したのだ
ろう、ふてくされながら遊んだ。一体何をしたのかは覚えていない
が、1シーンだけ、断片的に覚えている。

 俺の家には、応接間の左奥にピアノがあり、その角に沿って弧を描
くようにソファが並べられていた。ピアノとソファの間の三角形のよ
うな空間は、俺と彼女の秘密基地だった。俺と彼女は、そこで二人だ
けの結婚式をしたように思う。大した儀式をしたわけじゃなく、離れ
てもずっと一緒だということを約束して、泣きながらキスをした。彼
女は、号泣したまま走って家に帰って行った。

 今でもあれは夢だったのではないかと思っている。そのくらい断片
的な記憶だが、雰囲気を思い出すと、実際にあったような気がする。
その日、彼女が帰った後、最終日までいじめて彼女を泣かせるなんて、
本当にロクデナシめ!と親に怒られた。秘密基地での出来事は全て二人だ
けの秘密で、それを守ることが二人の絆を守ることだと思っていた俺
は、真実をいわないことが、二人の約束を守ることだと思い、何をき
かれても何も言わなかった。

 お別れの日、兄と俺は、自分の一番大事にしていたおもちゃか、
自分がもっている中で彼女と彼女の兄さんが気に入っていたおもち
ゃをもってお別れにいった。

326 名前:324[sage] 投稿日:2006/01/28(土) 15:18:44
 彼女の一家はその家を残していなくなった。それからも、しば
らく現実を受け入れられなかった俺は忠犬ハチ公のように彼女の住
んでいた家の玄関まで走っていったり、母が生協の買い物に運送ト
ラックが来る場所まで行っては、喪失感に襲われて地面を蹴っ飛ば
した。悲しみと怒りが湧き上がり、俺には、どうせ人はいつか別れ
てしまうものだという真理が植え付けられた。

その後、彼女と再会することも、連絡をとることもなかった。


中学校に上がるまでは。
 小学校を卒業した春休み、母から、彼女の引っ越した地区が、
俺が通うのと同じ中学校の学区であること、彼女も同じ学校に
通う予定だということを聞いた。親同士は、年賀状や電話で連
絡を取り合っていたようだった。

 中学校に入学したものの、彼女とはクラスが一緒になること
はなく、俺から話しかけることもなかった。何故なら、過去の
彼女との別れのショックが大きすぎて脳が記憶を封印している
ようで、彼女をいじめて泣かせた若干の記憶と罪悪感以外に残
っていなかったからだ。

 それに、7,8年ぶりに会った彼女は変わりすぎていた。学
年でもトップレベルの美しさと160cm程のスレンダー美
人になっていた。外見だけじゃない。部活ではバスケ部のレギ
ュラーだった。勉強も学年で1,2を争い、英語も話せればピ
アノも弾ける。性格もよく、男女関係なく慕われる完璧な女に
なっていた。

327 名前:324[sage] 投稿日:2006/01/28(土) 15:20:52
 俺はというと、勉強で学年1位を取れる以外は全く彼女に見合
う水準になかった。入学時、身長は150cm程度しかなく、部
活は同じだったけれど補欠。学校ではケンカしてばかりの問題児。
こんな俺と、昔仲がよかったからといって仲良くしてくれるとは
夢にも思えなかった。

 でも。彼女との接触を避けた真の理由は、それじゃぁなかった。
過去のいじめた罪を忘れて何食わぬ顔で仲良くするなんて調子いいこ
とが許せず、かといって謝ろうにも、彼女は俺ごときのことなんて
覚えていないかもしれないし、俺自身、どれだけ何をしたのか記憶
が曖昧だったからだった。

 俺は、彼女と幼馴染であることを知られると彼女が迷惑するだろ
うと思い、誰にも言わないようにした。廊下ですれちがうときや、
選択の授業で偶然一緒になったときも、努めて関わらないようにし
た。実際には初対面として接するいうより、過去と彼女と向き合う
のが怖くて避け続けた。初対面ならば、距離を詰めようとするが、
気まずくて、逃げ続けた。最初に過去に傷つけた話をすることな
しに、都合よく旧交に火を灯すことなどできなかった。彼女が過
去をどう思っているのかも心配だった。そんな話をするチャンス
を持つには同じクラスになることだと思い、春はクラスが一緒に
なるよう祈ったが、同じクラスになることはなかった。


328 名前:324[sage] 投稿日:2006/01/28(土) 15:22:22
 卑怯で小心者の俺は3年間逃げ続け、1度もまともに彼女と話を
することのないまま中学校を卒業した。彼女は県下で一番の進学校
に進学し、俺は自由な校風の、2番目の学校に進学した。

 それから、彼女とは一度も再会していない。風の噂で有名国立大
に進んだときいた。成人式でも、彼女がいたのかすら確認しなかった。
大学卒業前、全国規模の同じサークルに所属していたことを知った。
その後は何も分からない。

 二人の人生の道が交わっていたのは幼少時だけだったのかと思うと、
人生は切ないなと思う。長文スマソ。




幼馴染の子
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/sepia/1068451540/

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